上田ささや 社長の日記

長野県上田市の結婚式場ささやが発行している月刊『ささやタイムズ』。社長が書く名物コラムをブログで公開いたします。 また、日ごろ考えていることを不定期に掲載いたします。

グローバリゼーションという大波

 年の瀬も近づき、ご多忙のことと存じます。お風邪などお召しになっておられませんか。
 今年も一年間、大変お世話になりました。心より御礼申し上げます。誠にありがとうございます。
 さて、昨今、大型ショッピングセンターの受け入れについて、全国各地でさまざまな議論がなされています。産業振興のために積極的に受け入れる地域もあれば、逆に地元の商業保護のために拒否する地域もあります。社会学的な見地から反対する人もいます。『ファスト風土化する日本』(三浦展著)は郊外型ショッピングセンターの地域に及ぼす影響を批判的に考察した書籍です。これらのようなミクロな観点は、それぞれの立場から主義主張や利害があり、議論は尽きないことでしょう。この問題をマクロの視点から考えてみたいと思います。
 私のこの問題に対するイメージは、グローバリゼーションの果ての姿というものです。グローバリゼーションとは、世界化、特に経済の国際化のことですが、世界各国をアメリカの方法に従わせるというのが現実に即した解釈であろうと思います。そしてそれは、経済の自由化を通じて、強いものがどんどん強くなり、いわば勝ち組となって覇権をとっていく姿でもあります。
 西友62.7%、ヤマダ電機56.0%、ソニー50.1%、キャノン47.3%、イオン30.8%、松下電器29.3%、トヨタ26.5%、セブンアンドアイ21.6%・・・これらの数値は9月に更新された東洋経済新報社の会社四季報から、私が任意に抜き出した企業の株式の外国人保有比率です。この比率が高いからといって、一概に外資の支配下にあるというわけではありませんが、日本人の作った会社だからいつまでも日系企業であるという訳ではないのです。
 長期的には人口減少により国内総生産が減少していく(すなわち経済規模が縮小していく)ことが予想される我が国においてさえ、弱肉強食がはびこれば、国土の狭い日本ですから、隅の隅まで強いものの網がかかるということになります。しかも、その勝ち組とは、先ほど提示したデータからお分かりのように、恐らく、国籍を超越したグローバル企業なのです。
 つまり、私がイメージした果ての姿は、勝ち組となった強いグローバル企業が、あらゆるところに、あらゆる分野で進出して、その地域の人々は全員がそれらの企業の傘下で働くというものです。企業をコントロールしているのは、世界のどこかの大都市にあるヘッドオフィスの経営陣です。
 究極的には、どこの国のどの地域へ行っても、同傾向の町並みや商業施設ばかりになるかもしれません。地元という概念や、地域の特徴といったようなものがなくなっていくとも考えられます。なぜなら、標準化されたよい商品を適正な価格で提供しているという事実とそれを支援する消費者がいるからです。なんだか30年以上も昔に作られたSF映画に出てきそうな陳腐なイメージになってしまいました。
 グローバリゼーションという大きな波が静かに迫り来ています。この波はいま必要に応じて来ているのだと思います。しかし、この中にはよいことも悪いことも含んでいます。我が郷土は東京やニューヨークとは比較になりませんし、比べる必要もないのです。私は土地柄や風土というものを大切にしていきたいと思います。そのためにも、他を見上げる事はやめて、自分の信ずる独自の価値観をもつことが必要であろうと思います。当社といたしましても、いつまでもお客様のお役に立てますよう、一生懸命努力をしてまいります。
 最後になりましたが、皆様方にとって、幸せなお年越しでありますことを、心よりお祈り申し上げます。


平成十八年十二月一日 米津仁志